2000年3月14日
2000 3/14
東京はちまちましている。
みんなとても神経質に見える。
みんなどうでもいいようなことをぐじぐじ気にする。
オレの東京に来て間もない頃の東京への感想だ。
沖縄の大通りの歩道にはいたるところにベンチがあった。
おじさんもおばさんも若者も喫茶店になどはあまり入らずそのベンチに腰掛けてタバコを吸ったり、ジュースを飲んだり、時にはビールや泡盛を飲みながら、お喋りを楽しむ。
沖縄には東京ほど公園がない。
少ない上に沖縄の公園はいつも閑散としている。
みんな公園になどわざわざ行く必要がないからだ。
キャッチボールならそこらへんの人気のない私道や駐車場ですればいいし、歩くのがしんどくなったらそこらへんの日陰にそのまま座りこめばいいのだから。
オレは東京に出てくるまで腕時計をしたこともなかった。
「場所をわきまえる」ということがどういうことなのかも全くわからなかった。
「マナーを守る」なんて言われてもそれは野グソをひかえるとか、路上でセックスしないとか、そういう問題の話なんだろうと思っていた。
他人の視線もあまり気にならなかったし、また逆に他人が何をしていようと別に気にもならなかった。
でも東京に出てきていいこともあった。
せわしなく巡る季節をだからこそ慈しんだり、時には何の目的もなく散歩に出かけたり、お茶やコーヒーを煎れて静けさを楽しんだり、そういうことは東京に出てきて覚えた楽しみだ。
情緒という意味で言えば、沖縄にはあまり情緒がなかったように思う。
沖縄ではわざわざ心を休ませる必要がなかったから。
メリハリのないただだるいだけの時間がずっと続いていた。
あたらしい沖縄人
彼女が
「ねぇ、沖縄はどこの方にあるの」
と言ったので
オレは
「ここや」
と言って
自分のムネのあたりを指さした
少し風のつよい
東京の海で
関西弁をしゃべる
そのあたらしい沖縄人は
少しムネをはった
彼女は笑っていたが
少ししびれたハズだ
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