2000年3月21日
2000 3/21
今日は恐ろしいものを目撃してしまった。
本当に本当の話だ。
志村けんがコントで使ってたみたいなかんじの赤ちゃんの人形。
体長80センチくらいの、遠目に見たら本物と間違えそうな、けっこうリアルな赤ちゃんの人形。
異常にでかいリカちゃん人形といった趣の頭髪の生え際が怖い赤ちゃんの人形。
その赤ちゃんの人形を本物のベビーカーに乗せてデパートを徘徊する老婆をオレは目撃してしまったのだ。
普通のかんじでけっこう上品な服を着て、とらやのようかんかなんかを普通に買い物しているのだが、その老婆はきこきこきこきこ赤ちゃんの人形を引きながら歩いていたのだ。
なんか戦時中の、死んで腐った赤子を抱いて、乳をやったり話しかけたりしていつまで経っても自分の子供が死んだことを認めようとせずに、とうとう発狂してしまった女みたいな、そういう身も蓋のなさみたいなものがその老婆の廻りには漂っていた。
なんかリアルすぎて怖かった。
どう見てもまともなかんじの人だけによけいに怖かった。
「かわいい赤ちゃんですねー。」
と言って話しかけることによってマジなのかギャグなのか、それとも事情を聞いてみたら「なーんだ」となるような単純な話なのか、確かめようかと思ったが、やっぱりオレにはできなかった。
「ええかわいいでしょ。今度の4月で4歳になります。」
などと言ってにっこり笑われた日には、オレは怖すぎて失神してしまうかもしれなかったからだ。
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