2000年6月19日



2000 6/19

「又吉さん、さっきうんこしてたでしょ。」
バイトの同僚が言った。

以下オレの内声。

(なぜオレがうんこしてたって分かるんだ。
もしかして変な匂いでも漂ってるのか?
それともズボンの後ろにトイレットペーパーがひっかかってるとかそういうのか?
トイレでも、トイレの前でも君とは会わなかったじゃん。
なぜよ。
なんで分かんのよ。
いや、確かにオレはうんこしてたさ。
別にうんこを恥じる気持ちもないさ。
場合によっては世界中に向かって宣言したってかまわない。
オレはうんこしてた。
けどそれが君にばれてるってことは、今まさにオレが「うんこしていました」というサインをくっつけて歩いているってことじゃん。
どゆことよ、それ。
参ったな、それ。
そういうのはなんかイヤだ。
背中にうんこがひっついてるとかそういうのは困る。
どうしよう。)

オレは少しうろたえる。
「えっ、何が? えっ、何で? えっ、何の? えっ? えっ? 」

ニヤリ。
同僚が笑う。

「さっき行ったらトイレ中に響いていましたよ、又吉さんの歌声。」

・・・・・・・・オレってかっこよすぎだなと思う6月の夜。
今日の月はビルの隣で真っ赤に傾いていた。





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