2000年7月21日



2000 7/21

何気なく鼻くそをほじっていた。
山手線の一番後ろの車両の端っこの席に座って、窓の外の行き過ぎる明かりを眺めながら。
そこでオレはふと気が付いたのだ。

「これは間違っている。
オレはスターなのだ。
それはステージに立っている時だけのことではない。
メシを食っている時もクソをしている時もオレは油断してはならないのだ。
いつでもどこでもどんな時でもスターとしての自覚を持って生きるのでなければ嘘だ。
このままではオレは自分で自分を裏切ることになってしまう。
真のスターならば決してこんなところでこんなふうに鼻くそをほじったりしないはずだ。
人は常に問われ続けている。
ありとあらゆる瞬間において何らかの覚悟を問われ続けている。
そしてその、日々の一見どうでもよさそうなほんのささいな振る舞いの積み重ねこそが、その人間のほとんど全てを形作るのだ。
油断してはいけない。
ほじほじほじほじほじほじほじほじほじほじしてる場合ではないのだ。どんっ。 (机を叩く音)
こんなのスターじゃない。」

オレはあわてて今まで鼻の穴に突っ込んでいた右手人差し指第一関節を抜き、勢いをつけて今度は第二関節まで突っ込み直した。





日記殿堂入り一覧に戻る

表紙に戻る