2000 8/14
あの夏の日のけだるさは今もオレの心の中に残っている。
けれどももしかしたら実際にはあんな夏は存在しなかったのかもしれない。
日陰に座って、真っ白い景色を眺めていた。
けたたましいセミの声が聞こえていたはずだが、オレの記憶の中のあの夏は、まるで不自然な真空のように全くの無音だ。
オレは何故あんなにもからっぽの心であんなとこに座っていたんだろう。
原子爆弾の破裂した瞬間というのは、意外にあんなかんじだったのかもしれない。
時の流れが完全に停止して、その強烈な光だけがそこに取り残されてしまったような夏だった。
永遠とも言えるような昼だった。
オレの幼年期に、沖縄の夏がプレゼントしてくれた「だるさ」は、今だってオレの心の中に不自然な真空のようにぽっかりと残っている。
あれは夢だったんだろうか。